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花尊し

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両家墓


両家墓についての Q & A

Q 両家墓って何ですか
A 1つの墓所に両家の墓を建てる、あるいは1つの墓石に両家の家名を入れるものです。
出生率低下による一人っ子(跡継ぎ)同士の結婚の場合で、
双方の実家のお墓を一つの家で継承しなければならないときに、
両方のお墓を守ることが出来ればベストですが、
両家のお墓が離れすぎているなど、実際には無理な場合があり、
両家のお墓を一つにしてしまうのが両家墓(りょうけばか)です。
複数のお墓を一つにまとめる時には、改葬の手続が必要です。
どちらかの墓にもう一方の遺骨を移す場合も同様です。
しかし墓地によっては両家墓を禁じている所もあるので確認しましょう。

Q 墓地へ行ったら1つの区画に2つの家の姓が彫ってある墓石がありましたが、
どんな時つくるのですか
A これは家墓の変形で、両家墓と言って、嫁ぎ先の家と実家の両方で1つのお墓を利用し、
そのお墓を継いで行くときに建てるお墓です。
核家族化と少子化で長男1人、長女1人時代になって、
1つの墓で二つの家族を祀り、夫婦それぞれの実家の家名や家紋を刻み、
どちらか一つの家族でも管理できるようにしたお墓です。
ただし、公営霊園は両家墓を認めない場合があります。

Q 実家のお墓を両家墓にしたい。
私の主人は次男なので、私の実家のお墓を両家墓にしたいと思っています。
現在の墓は私の実家の姓が彫られていますが、両家墓にするには、
現在の私の姓も墓石に彫る必要があります。
この場合、名前が書かれている部分(棹石)のみの買い替えになるのでしょうか、
墓石全体を変える必要がありますか?
また、墓石全体を替える場合にはやはり入魂式などを執り行う必要がありますでしょうか?

(1) 先ず、お墓の承継についてですが、お客様にはご兄弟はいらっしゃらないのでしょうか? 
お客様に兄や姉があって承継される場合は、兄や姉からお客様の承継に同意すると言う
同意書が必要になります。
(2) 両家墓にされる場合、お墓がお寺に有る場合と霊園に有る場合で多少異なります。
・霊園に有る場合は、宗教も問いませんので宗教の異なる両家で使用も可能です。
石碑の文字についても、棹石に両家の家名を刻めますし、
洋型の石碑に好きな言葉と両家の家名を刻む等の方法があります。
・お寺に有る場合は、そのお寺の檀家になっておられると思われますので、
お客様のお寺の宗派にご主人が入る事ができるか、ということがあります。
棹石に両家の家名を刻む、
宗派の題目や仏名を棹石に刻んで、台石に両家の家名を刻む等の方法があります。
承継の件と文字の件も合わせてお寺様にご相談下さい。
(3) 石碑については、棹石のみの建替えで現在の石(台石)と違和感がないことと
現在の石碑が建立後余り年数が経っていないことが条件になるでしょう。
一番良いのは石碑を建替えられる事でしょう。
このとき、お墓の中に今までの 石碑の棹石の部分を祭ることができれば、祭るようにしましょう。
石碑の建替え、棹石のみの建替えのいずれにしても、現在の石碑を外すときと、
建替えたときの両方で、僧侶による魂抜きと入魂の儀式を行います。

Q 私はひとり娘なのですが、結婚して嫁ぎ先の姓を名乗ることになったら、
両親のお墓は誰が守っていくのでしょうか
A 公営の霊園では、お墓に刻まれている姓と継承者の姓が異なっていると、使用権は継承されません。
したがって、婚家の姓を名乗る女性は実家のお墓を守ることができず、
ご両親のお墓は無縁墓になってしまう恐れがあります。
無縁墓とは長い間祀られることもなく、継承者がはっきりしないお墓のことで、
家族で考えるから無縁という概念が生まれますがヨーロッパでは無縁という概念はありません。
「墓地・埋葬等に関する法律」によって無縁墓と認定されたお墓の遺骨は納骨室から取り出され、
墓地内にある慰霊碑や供養塔などに改葬されて、ほかの無縁墓と一緒に合祀・供養されます。
無縁墓になるのを避けるためには、次の3つの方法があります。
・婚家の姓あるいは姓以外の文字を刻んだ新しい墓石に建て替える
・両家墓にする
・永代供養墓にする

Q 長女なのですが、先祖のお墓には入れないのでしょうか?
A ご結婚なさっている場合はやはり嫁ぎ先のお墓に入るのが本筋です。
結婚なさらなかった方は、ご先祖のお墓に入るか、お寺さんに永代供養をお願いして、
永代供養墓になさるとよいでしょう。

Q 新しく私達夫婦のお墓を建てるとき、妻には兄弟がなく、実家を継ぐものがいませんので、
この際私達のお墓にあわせて祀りたいのですが、可能ですか
A 可能です。奥様の実家のお墓を無縁にはできません。
改葬の手続きをしてお墓をひとつにし両家の名前を刻みます。
宗派の題目等を刻んでもかまいません。
また「倶会一処」の言葉が教典にあり、
阿弥陀仏の浄土に往生して縁のある人々がともに一緒に会同する
という意味から両家を一墓で祀る場合、相応しい墓碑銘です。

Q 両家墓における問題、注意点は何ですか

・「両家の墓を合葬する場合は」
お墓は個人のものというよりも、家のもの、という考えがありますから、
両家の各親族に話しを通しておいた方が良いでしょう。
出来れば改葬の経緯を墓誌に刻んでおくと良いでしょう。

・「家族や親族の意向を確認する」
後で問題が起こらないように、「両家墓」に入る人の関係者全員の同意を得ておくことが大切です。
また、お墓が完成したときに、関係者を集めてお披露目をし、
お墓に対する気持ちや絆を共有しておくと良いでしょう。

・「宗教・宗派はどうなっているか」
両家で宗教は同じでも、宗派が違うといったケースはよくあります。
民営や公営の霊園では問題はありませんが、寺院境内墓地では、改宗を求められることもあるので、
事前に住職とよく相談しておきましょう。

・「家名をどうするか」
石碑の正面に両家の家名を並列に刻むのが一般的ですが、
その後の墓の継承のために「無家名墓」にするのも一つの方法です。
例えば、和型の場合「先祖代々之墓」、洋型では「絆」などの文字を石碑に彫り、
墓に眠る人の名前は横の墓誌に記していけば、将来、
墓の継承者の名字が変わっていても利用しやすくなります。

・「両家墓の維持は」
両家の「かなめ」の夫婦が離婚することになった場合は大問題で、
骨まで分離することにもなりかねません。
また、夫婦の子供(継承者)の配偶者が実家のお墓を継承しなければならない場合、
御三家墓?にするのか、とか、いずれにせよ、
両方の家の墓を守って行くというのは大変なことです。

Q 私たち姉妹はみな他家へ嫁ぎましたので、実家の両親のお墓を守る人がいなくなってしまいます。
私たちの代はよいとしても、子供たちの代になったら心配です。
そこで、実家の両親の墓と嫁ぎ先の墓とを一緒にし、墓石に二つの姓を並べて彫ってもよいでしょうか
A 昔は、個人よりも一族や家の意識が社会生活の中心になっていたので、
本来ならば姉妹の誰かが養子を迎えるとか、親類の者に相続させるかして、
血筋や家名を絶やさない対策を講じたものです。
それだけに、嫁しては家に従えで、妻の実家といえども、入りこめる余地はきわめて狭いものでした。
血筋や家柄を重視する氏族意識から、今でも
「両家の位牌、お墓を一緒にするな。仏壇や墓の中で先祖どうしがケンカする」などと言い、
敬遠する人もいますが、地縁・血縁関係が薄らぎ、独立した個々人の生活が尊重される現代において、
こうした俗信にとらわれる必要はありません。
仏の世界は他人と自分の隔たりがない世界です。
仏教の立場からすれば、お互いひとりひとりは、多くの人やものの恵みによって存在し、
どれ一つ欠けても、私という存在は成り立ちません。 
まして親→子→孫→曽孫に至るまで、生かされているというご縁が自覚され、
相続されるならば、これこそ「果報」というものでしょう。
このご縁を生かし、つなぎとめる意味として両家の墓を一緒にするのは、実情からして最善の方法です。
子どもが二つの墓を見て無縁墓になるよりも、両家の墓を合葬する方が良いでしょう。

Q 無縁墳墓(むえんふんぼ)とは
A 承継者が無くなった墓が無縁墳墓で処分の対象となる。
墓地の管理者は、官報に掲載する、1年間墓所に立て札を立てて縁者の申告を待つ、
という条件で無縁墳墓を撤去(改葬)出来、遺骨は無縁塔などに合葬される。
無縁となりすぐ改葬できるわけではなく、権利関係の民法上の条件をクリアする必要があり、
5年程度はそのままの状態で保全されることになる。
都会に出てきた人も多く、田舎のお墓は荒れ放題になり、
少子化や娘だけなどで継承者がいなくなり、家墓が無縁墓になっている。
死んだら墓に入れなければならないと言う法律は無いし、継承を前提とする墓は日本だけであり、
高い金で買ったお墓でも無縁になってしまうのでは、と、一代限りの永代供養墓や合葬墓が増えている。

Q お墓は直系の親族しか入れない?
A 最近ご主人を亡くした高齢の奥様が、子は既に嫁いだ1人娘だけのため、
お墓の後継ぎがいない事を非常に心配しておりました。
お墓をつくっても将来無縁墓にならないの?
お墓はわたくしたちの代で終わるの?
そこで、娘様のご主人は次男のため本家から分家するとの事なので、両家墓をつくる事を勧めました。
奥様は、当初お墓は直系の方しか入れないと思われていましたが、
お墓を守っていかれる方(祭祀承継者=娘様のご主人)がご納得されていれば、
お墓に入れるとご説明しますと"こういうお墓もあるのか"とびっくり。
その後、御納得されました。

Q 両家墓にはどんなタイプが
A 両家墓には、大きくわけて2タイプあります。
ひとつの区画にひとつの墓石を建てて両家の名前を入れるタイプと
ふたつの区画をつなげてひとつの広い区画にし、それぞれの墓石を建てるタイプです。
墓地によっては2つの姓名を刻むことを許可しない場合もありますので確認が必要です。

実例1:ひとつの墓石に両家の名前を入れるタイプ
洋風のお墓の表側に、好きな言葉を自由に配置し、
花立ての部分の左右に、ご夫婦の名字と奥様のご実家の家名をそれぞれ刻みました。
一般的には、長男がお墓を継いでいくものですが、姉妹だけ、女の子一人だけという場合は、
このように「○○家之墓」と限定しない自由な形で建てられる方も増えています。
この方の場合も、奥様がご実家のお墓を継ぐ形になるため、
このように両家の家名を入れた、「両家墓」になりました。

実例2:ひとつの区画にふたつの墓石を建てるタイプ
ふたつの区画をつなげてひとつの区画にしたうえで、
ご兄弟でそれぞれ1基づつのお墓を建てられます。
ご長男様はお父様のお墓を建てられる予定ですが、ゆくゆく後を継がれる方がいない可能性がある為、
ご次男様のお墓も一緒に、同じ敷地に建てることで、仮にどちらかの後継ぎが絶えたとしても、
無縁墓になることもなく、安心して守っていけると考え、このような形になりました。

Q 次男ですが田舎にお墓があるので、そこに入ろうと思っておりますが?
A 家を出て独立した時点で「分家初代」となります。
ご実家のお墓はご長男一族が継承し末代にわたりつないでいきます。
分家の方はその直系の方に残すべきお墓を別に建立する必要があります。
ご夫婦が初代として建立するのです。
未婚の方は、この限りではありませんが、結婚しておられる場合には、
ご先祖のお骨を分骨していただくか、墳墓の土をいただいてきて、
新しいご自分の家のお墓を建てるのが原則です。


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